2006.05.29 プレスリリース

Web2.0時代のオンライン辞書「Weblio」(ウェブリオ)が、産学共同研究の一環として、分子モデルを3Dで表示する「動く分子事典」を追加しました。

オンライン辞書「Weblio」(ウェブリオ)を制作・提供しているウェブリオ株式会社(本社:東京都渋谷区/代表取締役:辻村直也 以下「ウェブリオ」)は、県立新潟女子短期大学・生活科学科生活科学専攻・本間善夫研究室(所在地:新潟県新潟市)とインターネット上の分子化学研究において連携し、本間善夫研究室が運営しているWebサイト「生活環境化学の部屋」で公開されている分子データベースを検索対象として追加しました。

今回追加されたコンテンツは、分子構造を立体で分かりやすく表示する「動く事典」です。単純に立体的に表示するだけではなく、立体分子モデルの回転やサイズ変更、表示の切替えも可能です。自分で動かす楽しさを通じて、分子構造への理解を深めることができます。

■コンテンツについて
コンテンツは「動く香りの分子事典」「動く薬物事典」「動く農薬事典」「動く高分子事典」の各分野における分子事典です(以下、「動く分子事典」と総称します)。
香りの素となる成分や、薬物を構成する物質など、日常でもよく耳にする物質を分子構造の視点で捉えています。

例えばこんな用語があります:

  • アセトフェノン(香りの分子事典)
  • コカイン(薬物事典)
  • エチオフェンカルブ(農薬事典)
  • ポリエチレン(高分子事典)

Weblio辞書の「動く分子事典」では、分子モデルの表示にオープンソースソフトウェアの「Jmol」が利用されています。Jmolは、精密な表示と簡単な操作による表示形式の切り替えなどの多彩な機能が備わっていることを特徴とします。

■生活環境化学の部屋について
生活環境化学の部屋」は、分子化学の研究と情報提供を行っているWebサイトで、県立新潟女子短期大学の本間善夫助教授によって運営されています。
生活環境化学の部屋では、学校で教わる基本的な分子から複雑な生体高分子まで、様々な物質やその成分を紹介し、3Dの分子構造をはじめ、時事問題と絡めた言及なども行っています。

また、Weblioにデータを提供するにあたり、生活環境化学の部屋ではJmolによる分子表示の特性を説明するWebページとして「オンライン辞書 Weblioで見るJmol分子」を用意し、Weblioをサポートしています。

ウェブリオと生活環境化学の部屋は、分子化学を広く伝えることを目的として、情報提供やコンテンツの相互利用などの連携を今後も積極的に行っていきます。

■Weblioの今後の展開について
(コンテンツについて)
今回、4種類の事典が加わったことによって、Weblio辞書では5月29日現在の登録辞書数が74を突破しました。
今後9月までに、Weblio辞書は提携辞書数100、総収録語数100万語の突破を目指して行きます。

(システムについて)
Weblioでは、用語集の追加に伴って増加する同音異義語を適切に区別するために、日本語処理システム(開発コード名「畳(tatami)」)の研究開発を行っております。
「畳」開発の成果は、定期的にWeblioの新機能として反映させて行きます。

本件に関するお問い合わせ

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E-MAIL: brand-pr@gras-group.co.jp