事業企画部 執行役員

手段と目的をはき違えないように日々実践、日々体現

梶川 勝正

大学院を中退して、辻村と森と共にウェブリオ株式会社を創業。
営業部の責任者として学校向けオンライン英会話サービスを業界トップクラスの規模に育てる。
現在は執行役員としてSDX事業の推進、新規事業の創出に注力。
学校教育の課題解決に取り組む。

※インタビュー当時

思いがけない縁でこの道へ

代表の辻村と親しくなったのは大学卒業後の春。もともとはあまり交流はありませんでしたが、キャンパスで久しぶりに会ったら海外で日本人に出会ったような感覚で一気に仲良くなりました。その後、創業メンバーの森とも親しくなって、3人で将来や人生観について語り合ったり、集まってサイトを作ってみたりというようなことをしていました。

年が変わって大学院に入学した後も、放課後や週末には、皆とビジネスに取り組んでいました。しかし、京都での起業がうまくいかず、辻村と森は7月ごろ東京に行くことにしたんです。そこで私は岐路に立たされました。大学院生活はたった3か月でしたけど、正直アカデミックな世界を仕事にはしないだろうと感じており、週末だけでもビジネスに関わるのが楽しいと思っていたのに今後それがなくなる。スタートアップに関われるのはきっと人生に一度しかない。大学院を辞めて2人と一緒に起業することを決めました。

ベンチャーと大企業だと、5年後、10年後につぶれている可能性が高いのはベンチャーだと思います。しかし大企業だと自分の力でコントロールできないことも多いですよね。こっちのほうが自分の人生の舵を自分で切れる、自分の人生を選択できていると思いました。このような縁があって、思っても見なかった道へ進むことになったんです。

地べたはいつくばってでも生き抜いてやる

創業のエピソードは「楽しかったから頑張れた」というような綺麗な話ではありません。当時社内には日めくりの「倒産カレンダー」という物を置いていました。創業メンバーは5人いて、給料はバイト並み、少しずつ起業資金の1000万円が減っていきます。計算すると、その1000万円が尽きるデッドラインがいつか分かるんです。そのデッドラインは文字通りデッドラインで、それまでに事業を成功させるか、資金調達をして続けるかの二択しか生き残る道がないんです。楽しいとか楽しくないとかではなくて、文字通り生死をかけた日々。創業して1年目はとにかく生き残る、やりきるの一択で軍隊のような状態でした。楽しいと思えたのは一定数やり抜いてから精神的に余裕ができてからですね。

人が成長し続けられる組織作りを

今後のウェブリオの成長を考えていくときに、サービス規模の拡大とか上場とかいろいろ象徴的なことはあるけと思うけれど、それはビジョンを達成するための手段に過ぎないと思っています。そういうところがぶれて手段が目的化してしまうと大体失敗する。そうならないようにしたいですね。

営業部のチームは遠隔で仕事をすることも多いのですが、離れていようが近くにいようが、日々のコミュニケーションの中での信頼関係やビジョンの共有に手を抜かないようにしています。人間関係はすごい小さなことの積み重ねで、日々の会話やメールの一つ一つのやり取りから読み取れる心理状態・精神状態にはいつも気を配っています。
でも仕事のチームは仲良しサークルじゃない、仕事の成果が前提で、成果なくして仲良しはあり得ないです。特に営業部は数字が出やすいので、数字に対するこだわりだけは心を鬼にして気を緩めないようにしています。営業部は今期、売上目標の2.5倍を達成しました。来年には億を超える事業に成長すると思います。億を超えるのはweblio辞書事業以来、オンライン英会話サービスが二つ目。ウェブリオのもう一つの柱になる事業です。
実は今年度の初めには皆無理だと思っていた目標でした。でも目指さないと達成できない。半分の目標だったらみんな半分なりの努力しかしない。今回の目標はいける範囲だと思っていました。この目標を達成したことは、営業部全員に自信となり、成功したことはその後の人生の財産になったと思います。時には苦言を呈するときもありますが、メンバーに常に本気で向き合い、ビジョンの達成と、皆が豊かな人生を送れるような仕事を一緒に作っていきたいと思っています。